勢力匡展先生へインタビュー

この職業を目指したキッカケを教えてください。

両親が鍼灸マッサージをやっていたんです。それでなんとなく、僕も自営業がいいなと思っていました。じゃあすぐに目指そうとなったわけではなく、やりたいことが見つかるかなと思って、そのまま普通に商業科の大学に行きました。でも特に見つからず、在学中はアルバイトばかりしていました。そこで接客業の面白さに目覚めて、当時のアルバイト先だった焼肉屋さんに就職して店長を任されるようになりました。

ところが狂牛病の問題が起きて、業界全体が傾いて、お店も傾いてしまった。

やっぱり手に職が欲しいと思った時に、改めて親の仕事を考えてみると、たくさんの方から「ありがとう」がいただける素敵な仕事だなというふうに思えた。社会に出てみたから、分かったのかもしれません。

治療家としてのやりがいや喜びを具体的に

開業して丸4年が経ちました。当時はもちろん、ある程度技術を身につけて開業したつもりではありましたが、やっぱりまだまだ未熟な部分もあって、なかなか上手く治療が出来なかった部分もありました。積極的にいろいろな勉強会に参加して、技術力も開業した時と比べると全然違うという実感があります。

だんだんスタッフも増えてきて、彼らに教えないといけないから、僕自身も外に出る機会も多くなりますし、患者さんを治すだけではなくて、みんなを成長させたい、さらに成長してくると、今度はもっともっと活躍する環境を用意してあげたいというふうに広がってきました。育てるのは難しいですけれど、すごくやりがいのあるところですね。

患者さんのためになる将来の構想やイメージがあればひとこと

オープンした当初と今では提供できるものも変わってきています。それこそ施術だけという感じでしたが、今は患者さんの健康を維持したり、増進していくために、普段の運動や睡眠、食事といった要素からもサポートしていくことを目指しています。

寝たままでもインナーマッスルを鍛えられる「楽トレ」を導入していますし、睡眠に関しては枕の相談されることが多いので、自分がいろいろ探した中で出会ったものを紹介したりもしています。

健康という意味では食も大事です。本当はサプリメントでもいいのですが、せっかくこの辺は農業が盛んな地域なので、新鮮な朝採れ野菜を皆さんに提供できるパイプを作って橋渡しが出来たらと思っています。

患者さんに喜ばれたエピソードや治療院への声

お医者さんに5ヶ月くらい通っていて、手のしびれが残ってしまった方がいらっしゃいました。その方は物を描いたりする仕事をされていたのですが、出来なくなってしまった。

このままでは生活にも支障が出てくるということで、ほぼ半年治療を受けられた後でしたが、保険会社さんに交渉して、患者さんからのプッシュもあり、1ヶ月だけ診せてもらえることになったんですね。その方の場合は、うちに来た時点で、事故で生じた症状の全体のボリュームを10だとすると、1割しか改善していなかった。9残っている状態だったんですよ。

半年たって9ですから、どこまでいけるかなというところでしたが、1ヶ月で、残り2・3割くらいまで行けたんです。すごく改善が大きかったので、だったらということで、保険会社さんの方もあと1ヶ月治療を続けましょうとなりました。それでさらに1ヶ月後には、ほぼゼロまで持っていけました。

本当にかかってよかったですと言って下さって、喜んでいただけました。